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company(2019/08/09更新)

カンヌ帰り西田優史の 「勝利の選択 カンヌへの道」②

お待たせの第2回です。
今年のカンヌ映画祭、パインズ所属西田優史が主役の一人を演じたショートフィルム「勝利の選択」が上映されるという快挙が!
その快挙がいかにして成し遂げられたのかを連載でレポートしています。





今回は・・・
「48時間でショートフィルムを完成させねばならない」という苛酷なフィルムコンペ、「THE 48 HOUR FILM PROJECT」にエントリーした谷川ケン監督、そして依頼を受けプロジェクトに参加した西田と谷川組の皆さん、彼らは残された40時間余りでどう動き、どう勝ち得たのか・・・。
その辺のお話に入りましょう!

お題が与えられて48時間がスタート、脚本が上がるのを待つ間、西田を含め役者のめんめんは何をしていたかというと、ただ待っていたわけではないのです。大体の役柄を監督から聞いているのでこの時点で早くもできる範囲の役作りを行っていきます。
西田の場合は、「村長選に出馬した候補の一人」という役から想像を膨らませ、スマホで谷川監督とやり取りしながら「髪はオールバック、自前のそれっぽいスーツを着用」ということで衣装決定。さらに監督から「明日朝の集合は6時ごろで」という連絡を受けていたまさにその時・・・
来ました!!!
台本の第1稿が!!
さあ、徹夜で台本を頭に叩き込み準備!・・・と思いきや、さにあらず、なのです。
時間はとうに深夜を超えています。明日は早朝からの撮影です。
現場での集中力をキープするためにも、いい顔で演技するためにも、はやる心を押さえつつ一旦クールダウン。台本に一通り目を通す程度にとどめ、
就寝!
です!

さて次の朝。
いよいよ撮影日です。谷川組の皆さんが早朝から指定の現場に集合してきます(ロケ現場はあらかじめ何パターンかの候補地を準備してあり、その中で台本に遭う場所に絞って決定しています)。
通常であれば、細かい役作りをしながら台本の読み合わせ・リハーサルなど重ねつつさあ本番、となるところでしょうが、もちろんそんな時間はありません。
なにしろ撮影のみならず編集・音付けし完成、までを残り1日半で終えねばならない。となると、この日の日没までに間違いなく全シーンの撮影を終える必要がある(すべての場面は日中を想定してあり、ラストシーンは夕景の予定)。
ということで、撮影方法はほぼ台本の流れ通りの順番で撮っていくいわゆる「順撮り」で、軽いリハーサル程度のテストはやるけれども可能であればどんどん本番に突入します。
役者・クルーの全員が「どうやれば無駄なく撮影していけるのか」をそれぞれ自分で考えながら動いていきます。限られた時間で逆算して動く、まさにプロの仕事です(谷川組はこのフィルムコンペの経験者が多く、その辺は強みだったかもしれません)。

・・・とは言え、効率よく撮影が進む中にもやはりハプニングは起こります。タイトなスケジュールで準備しているゆえ、どの役者さんもセリフが飛ぶことがあります。しかし時間の余裕のない中、「カメラを止め」るわけにはいかない。みんなでアドリブで演技を続け、なんとか続けます(監督としてはこういった偶発的な部分も収めておいて使えれば、という狙いがあるのではと思います)。
とにかく、NGを出してやり直すということを極力避けねばなりません。西田を始め役者さんはみんな、最短で答えを出す、テスト本番の一回目からその時点での最高のものを出す、ということに注力します。

こうして撮影は進み、夕刻を過ぎたころ、一丸となって集中した甲斐あって見事クランクアップ!
役者さんたちはここで解放となります。
この後は残りの24時間を使って、編集や音付けなど、仕上げの作業に突入です。
さあ、作品の仕上がりはいかに!?    
(続く)

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